よくある症状シリーズ 〜こむら返り〜
皆様 こんにちは。
山本 あん奈です。
さて私は、クリニックでは主に急性疾患を担当してます。
このブログでは「よくある疾患 (common disease) 」シリーズ「よくある症状からシリーズ」
2本だてでやって参ろうと思ってます。
もちろん
当院で診察させていただいた場合
患者さんお一人お一人に
診断をお伝えした後で
しっかりその疾患のご説明、その症状から考えられる疾患などご説明させていただこうと思いますが
聞き逃したり、
繰り返しお聞きになりたいときに、自分のペースでお調べできるように、
また、この症状で何を考えて、どう診察されるんだろうという時に参照になればと思っております。
コツコツ書き溜めて行こうと考えております。
UPの歩みは遅いですが
ゆっくりお付き合いいただけたらと思います。
さて今日は、「こむら返り」についてです。
みなさま、「足をつった!」という経験は多かれ少なかれあると思います。
痛いですよねえ。。。。
どうやって対処されてますか?
こむら返りとは?
こむら返りは、医学用語では「有痛性筋痙攣」と言います。
漢字で書くと何やら恐ろしいですねえ。
「こむら(腓)」とはふくらはぎを指す言葉です。
確かにこむら返りは、ふくらはぎの腓腹筋や平目筋の痙攣が特徴的ですが、この部分に限定したものではありません。
全身の筋肉が痙攣することもあります。
機序は、はっきりしてませんが、
普段は、脳から脊髄、末梢神経を通り筋肉に行く指令が
なんらかの原因で原因でうまくいかないと筋肉が収縮したままで痙攣状態になり、強い痛みを感じます。
原因は?
一般的には次のような原因があります。
①扁平足
②同じ姿勢でいる事
③過剰な運動
④電解質の乱れ
⑤脱水
⑥アルコール
⑦甲状腺機能低下症
⑧妊娠期
⑨薬の影響
⑩下肢静脈瘤
⑪冷え
⑫熱中症
昼に起こるものは、運動中あるいは運動直後に起こることがほとんどで、
準備運動の不足や、多汗による運動中の脱水、筋肉疲労が原因といわれています。
夜に起きるものは、寝ているときには、足裏に圧がかかっていないために筋肉の緊張を調整する機能が働きにくく
ふくらはぎの筋肉の収縮が強く出てしまうと言われています。
こむら返りを繰り返すような場合、こむら返りを引き起こす原因となる病気が潜んでいる場合があります。
診察は?
ほとんどは問診のみで、検査まで行うことは少ないです。
ただ繰り返す場合やわずかな動きで起こってしまう場合は
採血など検査を行うことがあります。
そのほかの神経兆候があれば神経内科にご紹介させていただくこともあります。
治療は?
まず眠る前は軽くストレッチをしましょう。
発作時に「芍薬甘草湯」という漢方を飲んでいただくこともあります。(即効性があります!)
眠る前にしばらく飲んでいただくこともあります。
熱中症や運動中に起こって止まらない場合は点滴を行うこともあります。
こむら返りを起こしにくい生活
こむら返りのおもな原因は、上記に挙げたように肉体的疲労と栄養不足です。
運動や労働による肉体の疲労、発汗や水分補給の不足による脱水、電解質のバランスの乱れ、そこに冷えなどの要因が重なって起こると考えられています。
日頃からストレッチや適度な運動を通して筋肉をほぐしておくと良いと言われます。
また運動後には水分と電解質の補給を怠らないようにしましょう。
それに体を冷やさないことも大事です。
これは何にでも言えることですが、バランスのいい食事と水分補給で
体内のミネラル(電解質)のバランスを維持することを心がけましょう。
とくにビタミンB1が不足するとこむら返りを起こしやすいといわれています。
食事(肉や豆類、緑黄色野菜など)で効果的に取り入れましょう。
今日はこの辺で。。。
さて、軽くストレッチして眠るとしましょう。
おやすみなさいませ。
あん奈