よくある疾患シリーズ   〜緊張型頭痛〜 

こんばんは。

やまもとよりそいクリニックの山本 あん奈です。

リスペクト

私は、クリニックでは主に初診、急性疾患を担当してます。

このブログでは
少しづつ私が普段よく診ている「よくある疾患 (common disease) 」シリーズ
についてまとめて行こうと思ってます。

もちろん
当院で診察させていただいた場合
患者さんお一人お一人に
診断をお伝えした後で
しっかりその疾患のご説明をさせていただこうと思いますが
聞き逃したり、繰り返しお聞きになりたいときに
ご自分のペースでいつでも見れるようにコツコツ書き溜めて行こうと考えております。

 

頭痛総論

さて、頭痛全体のまとめの記事は→こちら
です。ぜひご覧いただけたらと思います。

 

頭痛には、
脳の中に器質的に異常を認めない機能的な「一次性頭痛」
器質的な異常を認める「二次性頭痛」があります。

 

「一次性頭痛」としてよく知られているのが
●片頭痛 こちらでお話してます。

●緊張型頭痛
●群発頭痛→こちら
の3つです。

ここでは、「緊張型頭痛」について詳しく説明していきます。

 

緊張型頭痛とは?

一次性頭痛の中では一番多い頭痛です。
15歳以上の日本人のおよそ5人に1人が悩んでいると言われています。

頭部から首すじにかけて重苦しいくこった感じ
頭を締めつけられているような圧迫感
といった表現をされる頭痛です。

みなさんも、緊張型頭痛、経験されたことあるのではないでしょうか?

また男性より女性のほうが1.5倍程度多いとされています。
ストレスが大きくかかわっているため、やはり働き盛りの年齢に最も多いのですが

どの年齢でも起こる頭痛です。

緊張型頭痛

 

●緊張型頭痛の特徴

 

  • 重苦しい感じや頭をベルトで締めつけられているような痛みがある
  • 首や肩のこりも感じる
  • ズキズキする痛みや寝込むほど強い痛みではない(片頭痛のの差ですが絶対的なものではありません。)
  • 片頭痛の特徴と言われている光過敏や音過敏感じることは少ない
  • 動いても痛みは悪化しない

★ただし、片頭痛との合併も多いです。

緊張型頭痛の分類

緊張型頭痛も、実は細かく分けるといろいろなタイプがあります。
起きてくるメカニズムも正確に言うと、ちょっと異なると言われています。

簡単に理解するために大まかに分けると
反復性緊張型頭痛(くりかえす)慢性緊張型頭痛(ずっと)
というように分けられます。

細かい分類は国際頭痛分類という分類がありますのでご参照ください。→こちら

緊張型頭痛はどうやっておこるか?

緊張型頭痛が起こるきっかけは、大半が身体的、精神的ストレスと言われています。

「長時間同じ姿勢をとる」「パソコン操作に集中する」といった身体的ストレスがあると
頭を支えている首や肩の筋肉に大きな負担がかかり、頭の筋肉も緊張します。

すると筋肉の血行が悪化し、疲労物質がが溜まることで炎症が起こり
痛み物質であるプロスタグランジンなどが産生されて、頭痛を引き起こすと考えられています。

 

肩こりの女性

また精神的なストレスは自律神経に影響して、頭痛の誘因になると考えられています。

上記のように 分類分けをして
1ヵ月に 15日以上 ( 年間 180日以上 )を「慢性」と呼びます。
慢性緊張性型頭痛
は、反復性緊張型頭痛(くりかえす)とは
厳密に言うと、機序が異なると考えられています。

脳そのものが痛みを感じやすい状態であると考えられています。
心配事や不安感などの精神的ストレスと関係しているとも言われています。

 

 

緊張型頭痛の対処法

さて、緊張型頭痛が起きた時に、もしくは起こらないようにするにはどうしたら良いでしょうか?
実は、お薬に頼るのではなく、自分でとれる対策もあります。

 

  • マッサージやストレッチをする

    デスクワーク中などに、頭の重さや肩こりを感じたら、休憩をとって、首すじや肩をマッサージしたり
    簡単な体操やストレッチをしたり、体全体をほぐすようにしましょう。

    長時間同じ姿勢でいないように気をつけることも必要ですね。

 

  • 温める

    こりや痛みを感じる場所を蒸しタオルなどで温めることも効果的です。
    ゆっくりお風呂につかるのもいいですね。

 

  • ストレスをなるべくためない

  

   睡眠時間を保つことも大きな意味があります。

  • 内服

 

  やはり鎮痛薬を痛みに合わせて内服することも大事です。

    いわゆる痛み止めに加え
    筋肉のコリをほぐす内服
    気持ちをリラックスさせるお薬

 

などあらゆる角度から痛みをとるためのお薬があります。

ただ「薬物乱用頭痛」はご存知でしょうか?
痛みの頻度が強いと、すぐお薬を飲みたくなってしまいますが
お薬をたくさん飲むことによる頭痛もあるので乱用は避けたいですね。→こちら

またあまりに頻度が多い場合は予防薬を検討していきます。

 

お薬だけに頼らす、非薬物療法をうまく組み入れて乗り切っていきたいものです。

 

おわりに・・・

私も緊張性頭痛持ちです。。。

本当に頭痛は辛いですよね。
私も「頭痛」の感覚が苦手なので
すぐに内服したくなりますが
なるべくマッサージやストレッチで内服しないように工夫したいと思っております。

頭痛持ちの皆様・・・
ストレスをためず
一緒になんとか乗り切りましょうね。

 

 

あん奈