風邪に効く抗生剤!? それってウイルスなの?細菌なの??? 2024.7月更新

こんばんは

今日もお疲れ様でした。
今日は医学的なお話をしたいと思います。

 

男性医師のイラスト

 

「風邪をひいて病院に行き、抗生剤(抗生物質)をもらってきた。」
と聞いて皆さんは違和感あるでしょうか?

私も研修医までそんなに違和感なく
子供の頃から「コーセーザイってよく分からないけどよく効く薬」と
思ってきました。

研修医になりたての頃
「世の中にはウイルス感染症と細菌感染症がある。」
「抗生剤(抗生物質)は細菌にしか効かない」

と指導医の先生がおっしゃったのを聞いて
恥ずかしながら、かなりの衝撃を受けました。。。

そーなんだ!!!???と。

ウイルス?細菌?

世の中にはウイルスによる感染症と、細菌による感染症があります。
ウイルスは、細菌よりかなり小さい病原体だそうです。

 

ウイルスはこの世の中にたくさん、たくさんの種類があります。
インフルエンザウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、ノロウイルス、、、、、、、
そして今世間を騒がしている新型コロナウイルス。。。。

 

世の中には本当にたくさんのウイルスが存在していて
少しづつ特徴があるのですが
なかなか症状だけで区別できません。

ウイルス感染全般に言えることが
いわゆる「風邪症状」というか、、

熱が出て、節々が痛くて、鼻水も出て、咳も出て、皮疹も出て、体がだるくて、下痢をして、、、、

という「全身症状」が出るのがいわゆる「ウイルスらしさ」です。

 

一方、細菌感染
溶連菌、肺炎球菌、髄膜炎菌、、、、
というように
扁桃腺だったり、肺だったり、髄膜だったり
一般的には一つの「これ!!」という臓器を好み
扁桃腺炎、肺炎、髄膜炎
という一つの臓器の炎症を起こします。

 

そして、、ここがPOINT!
抗生物質はある程度大きな的じゃないと当たらないのだそうです。(へぇへぇへぇ!!!)
つまり風邪に効く抗生剤はないのです。自分の免疫力で追い出すしかありません。
一方細菌感染は抗生剤が必要になります。

 

じゃあ「風邪薬」って何よ!?

ウイルスに対して抗生剤が効かないってことは、
今まで風邪で病院でもらってたお薬は一体!?。。。
と思うかもしれません。

 

風邪薬の内容というのは
いわゆる症状を抑えてあげることで
楽に過ごせてよく休めるように!というお薬です。
「対症療法薬」と言います。

 

症状を整えて、よく休めることで免疫力をUPして追い出しましょう!
ということです。

免疫力??どうやったらUPするの?

さて、いわゆる風邪薬を内服したら
あとはどうしたらいいの?

まずは睡眠です。

時計と睡眠のイメージ

 

そしてしっかり食べること。

食事をする男女のイラスト

あなどることなかれ!
このよく寝てよく食べることが
治る一番のちかみちです。

 

この健康的な生活が苦痛なく過ごせるようにと
症状を取るお薬=「風邪薬」「対症療法薬」が出されるわけです。

 

もちろん、ある種のウイルスは抗ウイルス薬があります。
(インフルエンザとかヘルペスとかコロナも)

 

ただウイルスの症状から、区別は難しく
基本的には、ウイルス感染症は自分お免疫力で押さえ込むことが可能なことが多いです。
だいたい5日!で治る。
と思ってください。

逆にそれより長引く症状がある場合
本当にウイルス感染?と調べる必要があります。
一度クリニックにご相談ください。

普段からできることは?

ウイルス感染を避けるために
もしくはかかっても免疫力で追い出せるように
普段からできること。

手洗い うがいの絵

 

 

手洗い、うがい。
そしてソーシャルディスタンスを保つ事。

ソーシャルディスタンス

そしてバランスのとれた食事

適切な食事のイメージ

運動による体力づくり

 

といった健康的な生活が効いてきます。

 

さて今日はウイルスと細菌の違いについて話してみました。

正しく「抗生物質」を必要な時にだけ使う事
これは耐性菌を世の中に増やさないためにも
かなり重要な事です。

耐性菌の恐ろしさについては
また今度どこかで。

 

それではみなさま
良い睡眠を。
かくゆう私が夜更かし気味ですね、、、
おやすみなさい。

あん奈