人生の最期を迎えるときの医療(ターミナルケア)についてお話します。① 導入編

このシリーズでは、
私が特に在宅医療において、
これから亡くなっていく患者さんやそのご家族様にするお話を
ぼちぼちブログの形にも残して行こうと思います。

もしこの内容が、『怖い』『刺激が強すぎる』という場合は
無理して読まないでも大丈夫ですからね。
ご自分のペースやタイミングに合わせて読み進めてくださればと思います。

お看取りのイメージ

 

最近は『終活』という言葉も市民権を得て来ましたが
『人が亡くなる』ということのイメージはなかなか皆さんつかないと思います。

在宅医療などで、担当させていただくと
皆様、今後どうなって行くのか分からないからこそご不安が強いのだろうなと思います。

 

国民皆保険は日本では昭和36年から始まりましたが
それより前は、高齢のご家族が自宅で亡くなることも今より有ったと思います。
なので、今よりは、『死』というものは身近に在ったように思います。

しかし
病院が増えるにつれ
『亡くなるのは病院で』ということが多くなりました。

そうなると、人が『亡くなる』『亡くなっていく過程』のイメージがつきにくく

『“亡くなる”ということは自分たちから程遠い、何やらちょっと怖いもの』
となってきたように思います。

ただ、高齢化が進んだこと
医療が進歩して、昔は助からなかった疾患も助かるようになったこと
また、最近ではコロナ禍で入院先が確保しづらくなったこと
また在宅医療がそれに伴い進歩してきたことも後押しして

病院、病床は足りなくなり

ご自宅での療養する方や
自宅でお看取りする方
施設で療養やお看取りする方が
また増えてきました。

それに最近は
インフォームド・コンセント(説明と同意)といい
『ご家族に説明して、一緒に相談して、ご家族に決めてもらいましょう!』という風潮になってきたので
前のように、「お医者様の言う通り」「先生にお任せします。」という時代ではなくなりました。

「心臓マッサージは希望されますか?」
「挿管は希望しますか?」
「胃瘻しますか?」
「中心静脈栄養をしますか?」

もしかしたら
なかには
「何をどう考えて治療法や延命をするしないを選んでいけばいいのかわからないわ!」
「自分が、いろいろな選択をしないといけないなんて荷が重いわ!」
という方がおられるかもしれません。

→参考ブログはこちら→もし、お口から食事が食べられなくなった時の事を考えてみたことはあるでしょうか?

この「人生の最期を迎えるときの医療(ターミナルケア)についてお話します。」シリーズでは

そういった場合に
ご本人やご家族が
安心して自分の思い描くような選択をしていけるように
安心して、おちついてお看取りができるように
ご本人やご家族にいつもご説明する内容をこちらにも書いて参りますね。

この分野もお話するが多いので
何回かに分けて説明してまいります。

更新スピードはゆっくりですがぜひお付き合いいただけたら嬉しいです。

あん奈