「丹毒(たんどく)」という皮膚浅い所の感染症にも触れておきます。

こんにちは。 じわじわと暑くなってきてますね。

とはいえ、まだまだ夜は冷え込んだり。

衣替えしようかしまいか、、 毎週悩んでおります。

さて、以前に蜂窩織炎という皮膚の感染症についてブログを上げました。→こちらです。

今日はもう少し浅い皮膚の感染症についても少し触れておきたいと思います。

おさらいをします。

皮膚の解剖  

さて、前回のブログでもお話ししたように

皮膚は何層も分かれています。

皮膚の感染症はその炎症の主座の深さによって、名前や感染しやすい菌や、重症度が少しづつ違います。  

前回の話題は、「蜂窩織炎」と「壊死性筋膜炎」という皮膚のやや深い所の炎症についての鑑別をお話ししました。

こちらです。

簡単にまとめ直しますと

皮膚の深いところに感染した場合は以下の二つの病態があります。

・蜂窩織炎(ほうかしきえん)というのは真皮のやや深い所〜皮下組織が細菌に感染した状態です。

・壊死性筋膜炎というのはもっと深い、「筋膜」の細菌感染。筋膜に沿って細菌が広がるため重症になりやすく、似て非なるものでした。    

壊死性筋膜炎は、恐ろしい疾患のため

蜂窩織炎かな?と思っても念頭に壊死性筋膜炎ではないよね?と

常に意識しておかないといけない病態です。

っと、こんなお話しでした。

 

 

では、丹毒とは??

さて、同じ真皮の感染でも

真皮のもっと浅いところに感染した場合、「丹毒(たんどく)」と呼ばれます。

上記の蜂窩織炎よりもう少し浅いところの感染症です。

表皮と真皮

さて、丹毒と蜂窩織炎の違いは??

さて、丹毒と蜂窩織炎もこれまたよく似ています。

正直なところ

実際は、真皮の浅いところ、深いところにあっても見分けがつかないこともよくあります。

 

でも一応次のような違いがあると言われています。

●正常皮膚との境界

丹毒・・・・正常皮膚との境界が明瞭である。(浅いから)

蜂窩織炎・・・・正常皮膚との境界は不明瞭(深いから)

 

●好発部位

丹毒・・・顔が多い

蜂窩織炎・・・膝下の足に多い

 

●感染しやすい菌

丹毒・・・溶血性連鎖球菌が多い

蜂窩織炎・・・ブドウ球菌が多い

 

 

丹毒の症状は?

さて、丹毒の症状はどのようなものがあるでしょうか?

 

・皮膚症状は、主に顔の片側にできます。

・見た目は独特の表面がテカテカ光って、周りとの境界がはっきりしています。

腫れて痛いのが特徴です。

たまに水疱もできます。

・全身症状として、発熱、倦怠感、頭痛を伴います。

 

どこから、細菌が侵入したのかわからないこともあります。

 

治療は?

治療は、抗生物質安静です。

軽症なら飲み薬ですが、重症の場合は点滴も行います。

 

抗生剤の点滴と内服薬

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さて、前回は皮膚の深いところの細菌感染についてお話ししたので

今回はもっと浅いところに感染した場合の「丹毒」のお話をしました。

 

ただ、見た目での深さの診断は難しいこともあります。

やはり経過とスピードが大事です。

どんどん進行する、良くならないという場合は、蜂窩織炎や壊死性筋膜炎との鑑別の意味も込めて
追加の精査が必要になります。

 

皮膚が赤いくらいちょっと細菌が入っただけ!

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皮膚が赤い!!というときはぜひご相談ください。

やまもとよりそいクリニック

 

あん奈