もしばなゲームってご存知でしょうか?

こんばんは。

寒くなってきましたねえ。

すっかり冬めいてきました。ちょっと前までは

「11月なのにこんなに暖かくて大丈夫???」なんて言ってたのに

寒くなったら寒くなったで

「アーーー寒い!!!」なんて叫んでしまいます。

勝手なもんです。

寒い日には温かい飲み物でホッと一息したいものです。

 

温かい飲み物を飲むリラックスした女性

Beautiful young woman drinking tea at home, closeup

 

今日は、もしバナゲームを紹介します。

もしバナゲーム

 

さてみなさま

「もしバナゲーム」ってご存知でしょうか?

iACP(Insitute of  Advance Care Planning)という団体が出している

「人生の最期にどう在りたいか」を

ゲームをしながら

話し合うことができるカードゲーム

です。

 

iACPについてはこちら

病気になってから、死が迫ってからではなく

日常生活の中で家族や大事な人と「もしもの時のこと」について考え話あう

「もしバナ」の普及を目指す団体→Hpはこちら

 

1セットの箱の中には36枚のカードが入っています。

重病の時、死ぬ間際に「大事なこと」として人がよく口にする言葉が書いて在るカードが35枚入っています。

例えば、、、

「痛みがない」

「ユーモアを持ち続ける」

「家族が私の死を覚悟している」

「お金の問題を整理しておく」

「大切な人とお別れをする」

などなど。。。。

全部なるほどなあ、、、と思うような内容です。

そして最後の一枚が「ワイルドカード」と言われ自分の独自の希望がある時にはそれを使います。

 

ゲームのやり方ですが、、、

色々なルールがあり

好きにアレンジしたらいいのですが

そのうちの一つとして

4人一組で行うヨシダルールというものに以前勉強会で参加させていただきました。

 

【ヨシダルール】→詳しくはiACPのHpへ

①4人一組で各プレイヤーに5枚ずつ配る。

②場に5枚のカードを表向きにおく。(残りが積んでおく)

③各プレイヤーは順番が回ってきたら手札の中で自分にとってはこの中では一番重要じゃないと思うカードを場に置かれたカードと必ず交換します。

全部重要と思ったとしてもです。1周してまだ交換したいカードがあれば(出てくれば)交換、なければパスです。

もう誰も場に交換したいカードがなければ、場のカードを全部流して積み札から新たに5枚表向きにおきます。

④積み札がなくなるまで、これを繰り返していきます。

⑤積み札がなくなったら手持ちからさらに3枚を選び抜きます。

本当はあっちのカードが良かったのに選べなかった!なんてのもなんか運命的だなあと思います。

⑥そしてグループ内で3枚をなぜ選んだか理由やエピソードを披露します。

 

ちなみにデザインも第二版に一新されるそうです。→こちら

軽やかな色合いになったようです。

カードを片手に語らいあうグループ

Young smiling friends partying together and playing cards

私が実際にやってみた

感想としては、

自分はどうしたいのか

自分の最期について深く考えられるし

一緒にゲームしてくださった方の

思っていること、語ってくださったことが意外だったりするので

驚きがあったり、発見があったり、、、、

ゲームの終了時にはかなり満足感がありました。

そしてこれは、是非家族とやらなければと思い購入しました。

 

これから、クリスマスや年末年始にご家族と集まる方も多いと思います。

ぜひ、大切な方とやってみていただきたいです!!!!

そしてそれを毎年の恒例にして変化があってもそれをみんなで分かち合って欲しいです。

自然に、大切な人が「何かあった時」に「こう言ってたな」と分かるゲームです。

 

なんとなく

自分の最期、家族の最期を話すなんて縁起でもない!!!!

思う風潮があるとおもいます。

でも「縁起でもない話をする」うちに

自分の考えがまとまったり

大切な人の考え方を聞けたり

そのことについてまた話し合えたり、、、、、

 

救急で働いていると

そのつもりではなかったのに

急に人生の選択肢を突きつけられることがあります。

私も、はじめましての患者さんのご家族に

「今、〇〇という状況で命の危険がある状態です。人工呼吸器と言って外から呼吸を助ける器械に繋がないと呼吸が止まってしまうという状況ですが

口から管を入れる気管内挿管を今からさせていただいていいですか?」なんて

一刻を争う状態なので

充分な説明や説明時間と言えない状況でご説明しないといけない時が多々ありました。

それは医師にとっても辛いことです。

 

 

 

「アドバンスド・ケア・プランニング」「人生会議」

なんて言いますが

自分がどう生きていきたいのか

医学的な選択肢を複数提示された時(食べられなくなったら、胃に直接栄養を送り込むチューブ(胃瘻)増設する、しない?など)

どういう選択肢がありどうしたいと思っているのか?

是非、日頃から話題にして、ご家族と日常的に話し合えるといいですね。

もちろん、医学的にどんな選択肢があるの?どういうことを選択しないといけないの?ということは

家族だけでは難しいかもしれません。

なので理想的には、ホームドクター、かかりつけ医の先生と日常的にそういった話をしていくのが理想的です。

女医 和やかな診察風景

かかりつけ医というのは

内服を調整したり、検査するためだけに存在しているわけではなく

定期的にお会いして

ヘルスメンテナンスを行い

患者さんと色々な話をして

その方の特徴をよく知るようになり

色々な問題を一緒に乗り越えることで

「健康」についてのパートナーになって参るものだと思っています。

 

ぜひ一緒に、外来で

もしバナをして参りましょう。

今思っていること、不安なこと

最新のこと、色々お話をしていけたらと思っております。

 

あん奈