成人の肺炎球菌ワクチンについて (2025.4月更新) プレベナー20®の登場による変更あり

肺炎球菌の定期接種は65歳が対象です。

該当する年度に65,70,75,80,85,90,95,100歳となる方が対象となる経過措置は令和5年度で終了しました。
現在では、下記のように65歳の方が定期接種対象者です。

 

肺炎球菌ワクチン定期接種

大阪市のHPは→こちら(2025.4月更新)

ご存知ですか?
肺炎球菌ワクチンは大きくわけて2種類あります。
(2025 .4月更新)

この記事は、以前UPしたものを、2025.4月に更新しUPしております。

みなさま、肺炎球菌ワクチンは、大きくわけて2種類あることをご存知でしょうか?

●肺炎球菌とは?

さて、そもそも肺炎球菌とはなんでしょうか? 肺炎球菌は主に気道の分泌物に含まれる細菌です。
唾液などを通じて飛沫感染し、気管支炎や肺炎を引き起こす細菌です。
重症化すると敗血症などの重い合併症を引き 起こすことがあります。
特に肺炎はわが国の死亡原因の第 5 位となっています。
成人の肺炎のう ち1/4 ~ 1/3は肺炎球菌が原因と考えられています。
肺炎球菌は実は、90種類以上のタイプがあります。
子供は症状がないまま保菌していることが多く 特に保育園、幼稚園などの集団生活が始まるとほとんどの子供が持っていると言われています。
お孫さんがいる方は肺炎球菌ワクチンの接種を強く推奨します。

厚生労働省のページ

 

肺炎球菌ワクチンは、大きくわけて2種類あります。
PPSVとPCVといいます。

さて肺炎球菌ワクチン、実は大きく分けて2種類あります。
一つ目は
●PPSVは「pneumococcal polysaccharide vaccine」の略で日本語で「肺炎球菌多糖体ワクチン」 といいます。

具体的に現行では
MSD社の23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23; ニューモバックス® NP)
のことを指します。(現在の定期接種にはこちらを使用します。)

もう一つは
●PCV 結合型ワクチン (pneumococcal conjugate vaccine:PCV)
です。

ファイザー社の 20 価結合型肺炎球菌ワクチン(PCV20;プレベナー20®) NEW!!!
 MSD社の   15 価結合型肺炎球菌ワクチン(PCV15;バクニュバンス®)がいまのところあります。

 

 

★PSVは歴史があり、どんどん進化してます。
以前はプレベナー13®(PCV13 ファイザー社)しか世の中になく 続いてバクニュバンス®(PSV15)(MSD社)が世に出ました。(このときの記事はこちら
その後にまたファイザー社がプレベナー20®(PSV20)を発明しました。
このプレベナー20®が下記のようにかなり効果が高い事が分かっており今後はこちらがメインといえます。

ワクチンの世界が日進月歩。シビアですね。

 

★★高齢者においては 選択肢として


・65歳は、定期接種ニューモバックス®(PPSV23)をまず受けて
それに追加して
任意接種で、PSV20を併用する


・もしくは、66歳以上なら、任意接種ですがPSV20だけをはじめから接種する

 

などはあります。(後述します。下記の図がわかりやすいです。)

 

 

それぞれの特徴を説明します。
今後はプレベナー20®(PCV20)の役割が大きそうです。

・『ニューモバックスNP®』(PPSV23)(MSD社)65歳の定期接種はこちら!

さて現在の65歳の定期接種として公費負担があるのはこちらです。(実費4300円)
ニューモバックスは、90種類もあるうちの23種類の型の肺炎球菌をカバーすると言われています。
肺炎球菌感染症の原因菌のカバー率は65〜68%となっています。
効果は5年です。5年毎に接種が必要です。(この際は任意接種のみ)

 

 

・『プレベナー 20®』(PCV20)(ファイザー社) NEW!!!! 大きな変更点

『プレベナー 20』は肺炎球菌の中で、20類の型の肺炎球菌をカバーすると言われています。

プレベナー20は、以前のプレベナー13®に7つの血清型が追加されたワクチンで
日本における肺炎球菌の血清型を
ニューモバックスNPと同様にカバーでき,予防効果もより長く持続されると推定されています!
そのため,プレベナー20接種後にニューモバックスNPを追加接種する必要性は乏しいと考えられています。
(大きな変更点です)

いまのところ任意接種のみです。
また一生効果が続くので一生で1回きり接種で良いと言われています。

ニューモバックスNPの効果持続期間は短く,約5年毎の追加接種が望ましいことを考えると
プレベナー20®の接種を検討した方がいいかもしれません

 

・『バクニュバンス®』(PCV15)(MSD社) 

プレベナー®(PCV13)に加えて更に、22F、33Fという型が追加された15価ワクチンです。
ニューモバックスと組み合わせ連続投与することで
どちらにも被っている型に関してはより高い効果が得られると考えられます。

 

★★ブースター効果とは★★ 自然感染または予防接種によってできた免疫は時間の経過によってだんだん弱くなります。 そこで、ふたたび抗原に接触することで、より免疫の機能が強まることを指します。 追加免疫効果と言う意味合いです。   今の日本では、絶対全員に両方の接種をさせるべきだ!という断定的な結論が出ていません。 希望者が任意接種できるというところにとどまっております。

 

 

では、具体的なワクチンスケジュールはどうするか?

まず古いものを提示します。少し前までこうでした。

肺炎球菌ワクチンの接種間隔 日本感染症学会 Hpより引用→ こちら

 

●今回、効果の高いPCV20(プレベナー20®)の登場で大きな変化がありました!!!

2024.9月に出た「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第6報)」
下記の図のようにだいぶ前回から変更がありました。

 

65歳以上の成人に対する高齢者肺炎球菌ワクチンの考え方 (2024年 9月) 引用

65 歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方 (第6版 2024年9月6日) →こちら
言葉にするとかえって分かりにくいかもですが
 ●65歳のニューモバックス®(PPSV23)未接種者では,
①ニューモバックス®(PPSV23)定期接種 → 1年以上あけてプレベナー20®(PCV20)任意接種
②ニューモバックス®(PPSV23)定期接種→5年以上あけてニューモバックス®(PPSV23)任意接種
●66歳以上のニューモバックス®(PPSV23)未接種者では,
①ニューモバックス®(PPSV23)任意接種
→ 1年以上あけてプレベナー20®(PCV20)任意接種 (それ以降接種不要)
②ニューモバックス®(PPSV23)任意接種
→ 5年以上あけてニューモバックス®(PPSV23)任意接種繰り返す
③はじめからプレベナー20®(PCV20)任意接種 → 以後の接種は不要
④PCV15とPPSV23の任意接種を繰り返す
 という選択肢があります。

 

 

おわりに・・・・

さて、今日は肺炎球菌ワクチンについてお話しました。
ワクチンは本当に変化が激しいです。
肺炎球菌ワクチンの情報がガラリと変わっておりビックリしました。

予防接種については いろいろなワクチンがありますし(帯状疱疹やら肺炎球菌やら・・・)
複雑でなかなか文章を読むだけでは混乱されるかもしれません。

一緒にスケジュールも立てますので お気軽にご相談くださいね!

その際は過去に接種した記録があれば必ずお持ちいただけたらと思います!

 

あん奈 2025.4月最終更新